愛甘水は「長寿」という伝統品種に「多摩」という品種を交配させて1980年前後に生まれたものですが、平成2(1990)年に新たに品種登録されました。
「幸水」よりも少し早い時期から収穫できる早生種で、歯ざわりのよい果肉には果汁が多く、酸味はほとんどなく甘さが際立っています。
現在、人気急上昇中の美味しい品種です。
出荷は7月下旬ころから。
昭和34(1959)年に登場した品種で、現在では日本梨のおよそ40%を占めています。
果実は1個250~300gほどで、お尻(果頂部)が大きくへこんでいるのが特徴です。
やわらかい果肉には果汁がたっぷり含まれ、強い甘みが広がります。果皮は褐色を基本としますが、なかにはやや黄緑がかったものもあります。
出荷は8月中旬ころから。
豊水(ほうすい)は1972年に命名登録された品種で、赤梨系の中生種。
今では幸水に次いで沢山作られ和梨全体の30%弱を占めるようになった梨です。
豊水は平均の重さが350g~450gで幸水より少し大きめになる品種で、果肉は果汁が多く、非常に糖度が高くなる傾向にあります。
その分酸味も伴い、全体として濃厚な味わいになります。
出荷は8月下旬ころから。
平成13(2001)年に登録された新しい品種で、「新高×豊水」を「幸水」と交配させて誕生しました。
主要品種3つの優れたところ(新高=大きな実・豊水=日持ちがする・幸水=甘みが豊か)を併せもっています。
果実は1個500g前後とやや大きめで、果肉は緻密で糖度が高く、果汁も豊富です。
酸味は少なめでシャリシャリとした食感に人気が集まってきました。
出荷は9月初旬ころから。
「なし」は水分が蒸発しないように、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存するのがいいでしょう。
新鮮な実であれば、10日ほどは日持ちしますが、日本梨は収穫されてから追熟しないので、なるべく早く食べたいものです。
「なし」の糖度では、枝側よりもお尻(果頂部)のほうが一般的に甘いようです。また種に近い中心部分よりは、皮に近いほうが糖度が高くなりますが、岩瀬果樹園の「なし」は、どこを食べても、まんべんなく美味しいとおっしゃるお客様が多いようです。